法師品(第十章)その1【法華経】
法師 民衆のなかに生きる「精神の指導者」
法華経と共に
法師
民衆のなかに生きる「精神の指導者」
1996年に開催された、ラジブ・ガンジー元首相撮影による二百点の展示会。
日本とインドで行われる。
作品から伝わってくる、何とも言えないあたたかさ。とくに、旅先で出会ったお年寄りや子どもたちの写真を見ると、ラジブ首相が、インドの人々に、どれほど深い愛情をそそいでおられたかがしのばれます。
ラジブ首相は、そのような庶民から贈られた、ささやかな手作りの品々を、宝物のように大切にされていた。
貝細工とか、竹で編んだ籠とか。それらを時折、懐かしそうに手にしておられたそうです。
「信念の指導者」であると同時に、どこまでも「真心」を大事にされる方であった、と。
ラジブ首相は、日本の国会で語られました。(1985年)
「釈尊の『慈悲』の精神こそ、人類生存の必要条件であります」と。
この演説の直後に、I先生はラジブ首相と会われたそうです。
【I先生】
お疲れだったはずなのに、穏やかな笑顔で迎えてくださった。
握手を交わした瞬間、優しい表情の奥に、「命をかけている人間」の巌のごとき強さを直感した。
母であるインディラ・ガンジー首相が暗殺されてから、まだ一年しか経っていない時でした。
かつてインディラ首相は、「父ネルーから受け継いだ最大のものは」との問いに、「インド国民への大いなる愛情です」と答えた。
ラジブ首相に「母インディラから受け継いだ最大のものは」と問うなら、まったく同じように答えられたであろう。
ラジブ首相の心に燃え続けた「国民への愛情」は、爆弾テロによっても奪うことはできなかったはずだ。(1991年5月爆弾テロにより死亡)
人間には「生死」を超えて果たすべき使命があると思う。そのために生き、そのために死んでいける使命を自覚した人生は、なんと崇高なことでしょう。
忘れられないのは、I先生が、ラジブ元首相の慰霊碑に花を捧げられた時のことです(1992年2月)
I先生は、このように署名されました。「偉大なる大指導者は 悲劇的に見える時もあるが、それは永遠に民衆を覚醒するための偉大にして 壮大な劇なのである」
I先生ご夫婦が、ソニア夫人を励まされた場面も、鮮明に記されています。
「宿命を使命に変えてください」
「難しいでしょうが、振りむかず、前へ前へ、それが貴国インドが生んだ釈尊の教えです」
宿命をも使命に変える。その力強い生き方を教えたのが法華経です。
法師品は説いています。
清浄な場所に生まれようと思えばできる大菩薩が、苦悩の民衆を救うために、あえて、願って悪世に生まれ、法華経を説くのだ、と。
そう、今、この世に、妙法を弘めている人々が沢山います。私たちは、壮大な劇を度々観ているのです。
釈尊の教え通りに、前へ前へ向かって行きましょう。
(補足)
母インディラ・ガンジーについて。
インド初の女性首相。父はインドの初代首相であるジャワハルラール・ネルー。息子に第9代首相を務めたラジブ・ガンジー、及びサンジャイ・ガンジーがおり、この政治家一族は「ネルー・ガンジー王朝」と呼ばれるようになった。なお、マハトマ・ガンジーとの血縁関係はない。
法師品(第十章)その1【法華経】


